ロボタクシーとは?日本ではいつから乗れるかや事故の事例をわかりやすく解説

ロボタクシーとは、運転手がいなくても客を乗せて走る自動運転タクシーのことです。アメリカではすでに日常の移動手段になりつつあり、日本でも東京で導入に向けた準備が進んでいます。この記事では、ロボタクシーの基本から日本でいつ乗れるのか、海外で起きた事故の事例と安全面の課題までを整理しました。
ロボタクシーとは?運転手のいない自動運転タクシー
ロボタクシーは、車に搭載されたセンサーやAIが周囲を認識し、ハンドルやブレーキの操作を自動で行うタクシーです。利用者はスマホの配車アプリで呼び出し、目的地まで乗車する仕組みが一般的となっています。
運転席に誰も座らない状態で走れることが、通常のタクシーとの大きな違いです。
自動運転レベルの違い
自動運転は、システムがどこまで運転を担うかによって「レベル」で区分されます。ロボタクシーの多くが目指すのは、次の表のレベル4です。
| レベル | 運転の主体 | 主な内容 |
|---|---|---|
| レベル2 | 人 | ハンドルや速度の操作をシステムが補助する |
| レベル3 | 条件付きでシステム | 緊急時は人が運転を引き継ぐ |
| レベル4 | 特定条件下でシステム | 決められた地域などで無人走行が可能 |
| レベル5 | システム | 場所や条件を問わず無人で走行する |
ロボタクシーは日本でいつから?東京では2027年が目標
2026年9月時点で、日本に一般の人が乗れる無人のロボタクシーはまだありません。ただし、東京では複数の企業が商用化に向けた計画を発表しています。
Waymo・GO・日本交通の計画
2026年9月15日、Google系のWaymo(ウェイモ)、配車アプリのGO、日本交通の3社は、東京での自動運転タクシーの商用化に向けて提携すると発表しました。2027年中に、国内初となるレベル4の完全無人タクシーの運行開始を目指すとしています。
GOとWaymoの両方のアプリから呼べる形で、段階的に約100台規模まで増やす計画です。24時間いつでも呼べるサービスを目指す点も特徴といえます。正式な開始時期は、安全性の確認と必要な許認可の取得を経て決まる見込みとなっています。
日産・Wayve・Uberなどほかの動き
Waymo以外にも、国内外の企業が東京での実用化を目指しています。主な取り組みは次のとおりです。
| 企業 | 内容 |
|---|---|
| Waymo/GO/日本交通 | 2025年から都内7区で試験走行し、2027年中に無人運行を目標 |
| Uber/日産/Wayve | 2026年後半から東京で試験運行する計画で、当初は安全確保のため運転手が同乗 |
| ホンダ | 米GM系Cruiseと組む計画は、Cruiseの開発中止で見直しとなった |
日本のロボタクシーの歩み
- 2023年4月改正道路交通法が施行され、レベル4の無人走行が許可制で可能に
- 2024年12月Waymo・日本交通・GOが東京での試験走行に向けて提携
- 2025年4月Waymoの車両が都内7区で公道走行を開始(乗務員が運転)
- 2026年3月Uber・日産・Wayveが東京での協業に向けた覚書を締結
- 2026年9月Waymo・GO・日本交通が商用化に向けた提携に合意
- 2026年後半(予定)Uber・日産・Wayveが東京で試験運行を始める計画
- 2027年中(目標)東京で国内初の完全無人タクシーの商用運行を目指す
予定・目標は発表時点のもので、許認可や検証の状況により変わる可能性があります。
日本で無人走行を認める制度
日本では、2023年4月に改正道路交通法が施行されました。これにより、限られた地域や条件のもとで無人走行する「レベル4」の運行が、許可制で認められるようになっています。
ロボタクシーが東京を走るには、この許可を含む行政の承認を得ることが前提です。
海外ではすでに商用化が進む
アメリカでは、Waymoが無人の配車サービスを広げています。同社は2020年にアリゾナ州フェニックスでサービスを始め、車両は4,000台以上とされています。2026年9月には対応都市が14都市に増え、有料乗車は週50万回を超えたと報じられました。
中国ではBaiduの「Apollo Go」、アメリカではTeslaなども商用サービスを展開しているとされます。
ロボタクシーの事故事例
利用が広がる一方で、ロボタクシーが関わる事故やトラブルも報告されています。代表的な事例を紹介します。
Cruiseの人身事故と事業撤退
2023年10月、サンフランシスコでGM傘下のCruiseの車両が、別の車にはねられて倒れた歩行者を巻き込み、数メートル引きずる事故が起きました。歩行者は重傷を負ったと報じられています。
カリフォルニア州当局はCruiseの運行許可を停止し、同社は全米で無人走行を中止しました。GMは2024年12月にロボタクシー事業から撤退する方針を示し、ホンダとの東京での計画にも影響が及んでいます。
Waymoの冠水路への進入とリコール
2026年4月、テキサス州でWaymoの無人車両が冠水した道路に進入し、水に流される事案が起きました。乗客は乗っていなかったと伝えられています。
これを受けてWaymoは5月、ソフトウェアの修正のため3,791台をリコールしました。リコールとは、製品の欠陥を無料で回収・修理する制度のことです。6月には、高速道路の工事区間への対応をめぐって3,871台のリコールも行っています。
海外で起きた主な事故・トラブル
Cruiseの人身事故2023年10月/米サンフランシスコ
- 内容
- 別の車にはねられた歩行者を巻き込み、引きずって停止
- 被害
- 歩行者が重傷
- その後
- 州が運行許可を停止し、GMは2024年12月に事業撤退を表明
Waymoの冠水路への進入2026年4月/米テキサス州
- 内容
- 冠水を検知しながら減速して進み、車両が流された
- 被害
- 乗客なし
- その後
- 2026年5月に3,791台をリコール
Waymoの工事区間への対応2026年6月
- 内容
- 高速道路の工事区間で適切に減速しないおそれ
- その後
- 3,871台をリコールし、修正まで高速道路での運行を停止
ロボタクシーは安全?事故が起きたときの課題
ロボタクシーの安全性は、評価する立場や指標によって見え方が変わります。ここでは、判断するときに知っておきたい点をまとめました。
安全性をめぐるデータの見方
Waymoは、人間の運転と比べてけがを伴う事故が大幅に少ないと説明しています。ただし、これは主に同社自身の集計にもとづく数字です。
第三者による検証や、走行する地域・時間帯の違いも踏まえて受け止めるとよいでしょう。
悪天候や想定外の状況への対応
冠水路の事例のように、ロボタクシーは大雨や工事現場など、想定外の状況が苦手とされています。東京で運行する場合も、ゲリラ豪雨や複雑な交差点への対応が課題になりそうです。
また、無人の車が事故を起こした際に誰が責任を負うのかについては、運行事業者や自動車メーカーの役割を含めて議論が続いています。
ロボタクシーで暮らしや仕事はどう変わる?
ロボタクシーは、運転手不足に悩むタクシー業界や、移動手段が限られる地域の課題を補うものとして期待されています。
一方で、運転手の仕事が将来どうなるのかを気にする声も少なくありません。AIと仕事の関係については、AIに仕事を奪われるのかを解説した記事も参考になるでしょう。
まとめ
ロボタクシーは、運転手のいない自動運転タクシーです。日本ではまだ乗れませんが、東京ではWaymoなどが2027年中の無人運行を目指しています。海外ではCruiseの人身事故やWaymoのリコールなども起きており、安全性の検証は続いています。今後の許認可や試験の動きを見守るとよいでしょう。
参照ソース
記事内の情報は、以下の情報源で確認した内容にもとづいています(2026年9月確認)。
- 無人タクシー、東京で来年運行へ GO、Waymo、日本交通が合意ITmedia NEWS
- GO、Waymo、日本交通、2027年中に国内初の完全無人タクシー運行を目指すCar Watch
- Waymoの無人タクシー、東京で2027年商用化へケータイ Watch
- Uberと日産、日本でロボタクシー展開へ 2026年後半から検証ITmedia AI+
- ロボタクシー(自動運転タクシー)とは?日本やアメリカ・中国の状況は?自動運転ラボ
- クルーズCEO辞任と2023年10月の人身事故に関する報道Business Insider Japan
- Waymo recalls 3,800 robotaxis after glitch allowed some vehicles to drive into standing waterCNBC
- Waymoのロボタクシー、冠水道路に突っ込み3,791台リコールギズモード・ジャパン
- 自動運転車が高速道路の工事現場に減速せず突っ込む問題、Waymoが3871台リコールGadget Gate













