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メタバースで働く?メタジョブとは

メタバースで働く?メタジョブとは

メタジョブ!はVR技術やメタバースを活用した新たな事業に取り組む企業と、場所や外見・年齢・性別 など身体的要素に縛られない新しい働き方を探す人をつなぐジョブマッチングサービスです。今後、日本の生産年齢人口は急激に減少し、人手不足の深刻化が予想されます。メタジョブ!では、「地方やアクセスの悪い地域に住んでいるために仕事の選択肢が少ない」、「子育てや介護中でまとまった時間の確保が難しい」、「見かけなどが理由で一歩踏み出せない」などの壁を低くし、働く機会を作ることで”好きな場所で、好きな時に、好きな自分で働ける”未来を目指しています。

「Horizon Workrooms」での打ち合わせはリアル並みに快適

記事執筆はまず、担当編集者とのネタの打ち合わせから始まる。

本誌での記事作成の場合には、通常は編集者とFacebook Messengerで情報交換するところから始まる。話が込み入っている場合には、電話やZoomなどで目線合わせをすることもある。

また、ブレインストーミングのようにネタを出し合う時には、チャットよりも電話やビデオ会議のほうがいいし、場合によってはリアルで会ったほうが良いこともある。

今回は、打ち合わせフェーズをMetaの「Horizon Workrooms」(以下Workrooms)に完全に置き換えてみた。

Workroomsは8月後半にスタートしたMetaのバーチャル会議室だ。バーチャルリアリティ用デバイス「Oculus Quest 2」(以下Quest 2)を使って、ネット内に用意された会議室に入って、遠隔地にいる人間同士が対話できる。利用は現状、無料だ。

実際に「Workrooms打ち合わせ」をやってみると、Zoomなどのビデオ会議とは比べものにならないくらい「対話している感じ」がある。どんな風景なのかは、Workrooms内で撮影したビデオを見ていただくのが近道だろう。

3Dのキャラクター(アバター)は、そこまでリアルなわけではない。だが、仕草は相手に自然に伝わる。頭の位置から自分の向いている方向がわかり(目線もあう)、コントローラーやOculus Quest 2の「手認識機能」から身振り手振りも伝わるようになっている。

またOculus Quest 2が内蔵しているマイクの音声の品質が非常に良いことも、リアルさのポイントだ。音質が良いのはもちろん、相手に声が伝わるまでの遅延がZoomなどと比べて短く、通話中の違和感が少ない。

初めて使う人は驚くかもしれないが、Workrooms内では立体音響を使っているため、声は「メタバース上で相手がいる方向」から聞こえてくる。まさに会議室で話している感覚に近い。さらに、話す時には、声に合わせて口も動く。

面白いのは、Workroomsに実装されていることが「ちょっとした」ことにすぎないことだ。だが、その積み重ねがコミュニケーションを円滑にし、快適なミーティングをするのに重要な要素だった……ということが、図らずも実感できる。

こうした要素は、他人と一緒にバーチャル空間と共にしないと体感しづらいものだ。MetaがWorkroomsを相当慎重に、そして用意周到に作っている、ということも分かる。

仮想空間にPCやホワイトボードを持ち込む

Workroomsには、面白い要素が他にもたくさんある。

VR機器を使って仕事をする際に心配になるのは「目を覆ってしまうので周囲が見えないこと」だ。紙でのメモはもちろん、近くにある飲み物を取ることも難しくなる。

だがQuest 2は、この点をすでにある程度解決している。外界を確認する「パススルー」機能を使い、周囲の様子を把握できるようになっている。白黒で解像度の低い映像とはなるが、Workrooms内でも有効だ。さらに現状は、目の前にある現実世界の「机」を認識して、仮想空間上で使える領域を表示できるなど、安全な作業ができるようにもなっている。

その延長線上にある重要な要素が、仮想空間への「PCの持ち込み」だ。今や資料を提示するにも、会議中にメモを取るにもPCは欠かせない。VR会議システムがあっても、PCが使えなければ意味がない。

Workroomsでは、PC側にアプリを入れることでQuest 2と連携し、「PCの画面」を仮想空間の中に表示できるようになっている。操作の遅延はほとんどなく、驚くほど普通に「仕事」ができる。

さらには、「PC自体を認識させ、仮想空間に表示する」こともできる。

Quest 2が認識した私の「手」。どこをタイプしているかもおおむね把握できる。編集者と2人でMacBookを開いて話し合っていると、仮想空間でもお互いの前に「3DのPCっぽいもの」があるのが面白い。

この仮想PCは、Quest 2が「キーボードを画像認識して、仮想空間に持ち込む機能」を使ったもの。特にPCの認識は、現状、2020年モデルのMacBook Proのみが対象だ。理由は、形が一定で多数出荷されている製品だからだろう。Metaは「今後他のキーボードやPCも追加していく」としている。

会議に必要な機能は他にも用意されている。例えば「ホワイトボード」。

コントローラーを使って机や壁に絵や文字を描ける。PCから資料などを貼り付け、そこに書き込みをすることも可能だ。

Workroomsは独自のウェブサービスと連携していて、ホワイトボードの内容や、PCからシェアした画像などもそのままウェブサービス側に記録される。

それだけでなく、ウェブサービス側から、Questを使わず会議に参加することも可能だ。Quest以外からの参加者は、アバターではなくZoomのようなカメラ映像で会議に入ることになる。

まとめ

「今、特にエンターテインメント分野への広がりをみせている中で、客は一気増えたが案内役が少ない。働くという意味で、お客さんとして働くというニーズもありますし、身体的な問題などで外出困難な人や外見にコンプレックスを持っている人たちも、平等に働けるというのも素晴らしいですね」

 現在のメタバースは、体の動きと音声と映像の通信が可能となっている。それ以外の感覚についても「情報通信できるように徐々に研究されている。例えば、味覚とか満腹度とかも研究中で、おそらく20~30年以内には導入されるだろう」と推測していた。

 今後、あらゆる分野での利用が予想されるメタバース。発展していく中で大きな課題が残っているという。